マイクロホンを識る

ステレオマイクロホン

ステレオマイクロホン
モノラルのマイクロホン2本を、水平軸上に距離を持たせ角度をつけて配置すれば、それぞれの地点で捉えられた違った音が出力され、定位を伴ったステレオ空間が作り出せます。これは効果音生録の際などに、表現の可能性を大いに拡げてくれます。ただし、2本のマイクを離れた所に立てると機動力がなくなり、特に野外では音源の移動を追うことができません。そこで生まれたのが、1つのマイクボディに左側用と右側用の単一指向性ユニットを配した「ステレオマイクロホン」。ユニット自体をケースの中で動かすメカニズムによって、指向軸の角度を90度から180度の間で切り換えられるものもあります。
このタイプの出現によってステレオ収録はとても手軽に行えるようになりました。1カ所に左側用と右側用のマイクロホンをセットするのはワンポイント・ステレオ方式と呼ばれ、マルチ・マイク方式が当り前になった現在でも、クラシック録音などではホール・アンビエントを録るために用いられています。狭いスタジオ内で行なうバンドのリハーサルも、ステレオ・マイクで収録すれば、左右分離によってそれぞれの楽器の音をよりはっきりと捉えることができる利点もあります。
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