マイクロホンを識る

コンデンサー型

コンデンサー型

コンデンサー型とは?


コンデンサー型は「静電型」とも呼ばれ、振動板と固定極の間にあらかじめ電気を貯めておき(=コンデンサー)、音を受けて振動膜が動くと電圧が変わる原理を応用しています。高い周波数に敏感で、歯切れの良い音が特長です。
旧来のDCバイアス方式は、複雑な回路を持ち、直流で数十から200V(ボルト)程度の電圧供給が必要で、取り扱いが大変でした。また、精緻な構造ゆえに風圧にも弱く、使える環境にも限りがありました。ただ、大きな振動板での再現性に優れた繊細な音質特性は魅力で、改良が続けた結果、欠点を克服した名器がたくさん生まれています。現在のスタジオ録音用マイクロホンの主流は、このDCバイアス・コンデンサー方式で、その後エレクトレット方式が登場します。エレクトレット方式は、複雑な電気回路をテフロンなどの特殊な高分子材料の半永久帯電現象(静電気/エレクトレット現象)に置き換え、簡便に扱えるようにしたもの。乾電池程度の電源で作動可能となったため、一般用に大いに普及しました。
また、シリコン基板上のMEMSプロセスで製造されたものをMEMSマイクと呼びます。小型で衝撃や温度変化に強く、プリント基板に自動実装が可能で、ワイヤレスイヤホンや、スマートフォンなど小型機器に搭載されています。
  • ① ダイアフラム(振動板)
  • ② バックプレート(固定極)
  • ③ インシュレーター(絶縁物)
  • ④ 出力

オーディオテクニカのコンデンサー型マイクロホン


Next
2
マイクロホンの指向特性