ヘッドホン・イヤホンを識る
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音の傾向
よい音ってどんな音?
よい音とはどんな音でしょうか?
綺麗な音? 迫力のある音? 音源に対する忠実性(原音忠実性)を求める人や聞き疲れしない音、低音の迫力や高音の伸びを求める人など、聞く人や音源の種類によって求められる音は違ってきます。
ヘッドホンは各製品ごとに個性が強く、同じ音源でも聞こえかたが異なります。 またスピーカーと違い、ポータビリティに優れるヘッドホンは、使用する場所によって「音漏れの少ない製品」や「自宅でゆったり聞ける」など、求められる要素が変わってきます。
こうした内容をふまえると、よい音のヘッドホンの条件とは「自分の聞く音楽や場所にとっていちばん相性がよく、いちばん好みの音を鳴らしてくれるもの」であることになります。つまりヘッドホンを選ぶ際は、
1:どのような使いかた(ヘッドホンの種類)で
2:どんな機器でどんなジャンルを聞くのか(音源ソースの特長)
3:どんな音が好きなのか(音の傾向)を
把握することがポイントとなります。例えば ・電車で聞く(音漏れがしない) ・ポータブルプレーヤーで使用する(出力が弱くてもよく聞こえる) ・ロックをよく聞くのでギターやベースのキレがいいこと(低音に迫力があり音の立ち上がりがよい)などといった「自分の音楽試聴の嗜好」を見つけ、それにいちばん合った製品を見つけることがよいヘッドホンを見つける方法になります。
綺麗な音? 迫力のある音? 音源に対する忠実性(原音忠実性)を求める人や聞き疲れしない音、低音の迫力や高音の伸びを求める人など、聞く人や音源の種類によって求められる音は違ってきます。
ヘッドホンは各製品ごとに個性が強く、同じ音源でも聞こえかたが異なります。 またスピーカーと違い、ポータビリティに優れるヘッドホンは、使用する場所によって「音漏れの少ない製品」や「自宅でゆったり聞ける」など、求められる要素が変わってきます。
こうした内容をふまえると、よい音のヘッドホンの条件とは「自分の聞く音楽や場所にとっていちばん相性がよく、いちばん好みの音を鳴らしてくれるもの」であることになります。つまりヘッドホンを選ぶ際は、
1:どのような使いかた(ヘッドホンの種類)で
2:どんな機器でどんなジャンルを聞くのか(音源ソースの特長)
3:どんな音が好きなのか(音の傾向)を
把握することがポイントとなります。例えば ・電車で聞く(音漏れがしない) ・ポータブルプレーヤーで使用する(出力が弱くてもよく聞こえる) ・ロックをよく聞くのでギターやベースのキレがいいこと(低音に迫力があり音の立ち上がりがよい)などといった「自分の音楽試聴の嗜好」を見つけ、それにいちばん合った製品を見つけることがよいヘッドホンを見つける方法になります。
音を読む
ヘッドホンで音を聞く際やレビューを読む際に、いくつか基準となるワードがあります。あくまで音に関する感覚的な部分ですので、人によって感じかや表現方法が変わってきますが、ここでは一般的な解釈のポイントを挙げてみました。
音の特性「再生周波数特性のちがい」
ヘッドホンの再生音はその音の傾向(再生周波数特性のちがい)により「ドンシャリ傾向」「かまぼこ傾向」「フラット傾向」などと呼ばれることがあります。
高音と低音が強調されているもので「低音がドンドン、高音がシャリシャリ」を意味しています。その特性上ロックなどの音楽を聞くのに適しています。
「ドンシャリ」とは逆に低音と高音が弱めで中音域が際立っている傾向のものです。
周波数特性が均一に近いものをさします。ヘッドホンに原音忠実性または原音再生を求めた場合、音源に忠実な「フラット」特性が理想と考えられます。
ドンシャリ傾向
●高音と低音が強調されているもので「低音がドンドン、高音がシャリシャリ」を意味しています。その特性上ロックなどの音楽を聞くのに適しています。
かまぼこ傾向
●「ドンシャリ」とは逆に低音と高音が弱めで中音域が際立っている傾向のものです。
フラット傾向
●周波数特性が均一に近いものをさします。ヘッドホンに原音忠実性または原音再生を求めた場合、音源に忠実な「フラット」特性が理想と考えられます。
分解能力・明瞭さ
音源ソースはさまざまな音の重なりでできています。楽器の音やヴォーカルの声などをそれぞれ聞き分けられるかを表す言いかたとして用いられます。今まで1つに重なっていた音が分離されて聞こえたり、聞こえなかった音が聞こえたりする場合に「分解能力が高い」「明瞭に聞こえる」と表現します。
音楽制作時に使用されるモニターヘッドホンには、その性格上、いくつもの音を聞き分けられるように分解能力の高いものが多くあります。ただし、モニターヘッドホンのように分解能力が高いヘッドホンは音が明確に聞こえすぎるため、聞き疲れしやすくなる傾向があります。音楽鑑賞には、ひとつひとつの音は聞こえつつ聞き疲れないチューニングのヘッドホンがよいとされています。
音楽制作時に使用されるモニターヘッドホンには、その性格上、いくつもの音を聞き分けられるように分解能力の高いものが多くあります。ただし、モニターヘッドホンのように分解能力が高いヘッドホンは音が明確に聞こえすぎるため、聞き疲れしやすくなる傾向があります。音楽鑑賞には、ひとつひとつの音は聞こえつつ聞き疲れないチューニングのヘッドホンがよいとされています。
音の立ち上がり
音の出始めから音が鳴るまでのタイミングのことで、立ち上がりのよいヘッドホンはスピード感を感じることができます。ドライバーユニットの素材や機構などによって変わってきます。
音の締まり
低音の表現によく使われる、音の制動感を表す言葉。ヘッドホンはダイアフラム(振動板)を動かすことで音を出しますが、動いた振動板が元に戻るときに、反動で反対方向に動く場合があります。その動きが音に影響をおよぼし、いわゆる「ブワついた音」になります。制振性能の高い材質やハウジングの素材などによって改善されます。また、ヘッドホンアンプを用いることで改善されます。
音のこもり・ささり
高音域などの明瞭さがなく、ベールがかかったように感じる場合「音がこもる」といった表現がされます。
その反対の表現として、高音域が鋭くハッキリしすぎる場合は「音がささる」と言われます。鋭い音は長時間聞いていると聞き疲れてしてきますので高音域をソフトにチューニングしてある場合もあります。
その反対の表現として、高音域が鋭くハッキリしすぎる場合は「音がささる」と言われます。鋭い音は長時間聞いていると聞き疲れてしてきますので高音域をソフトにチューニングしてある場合もあります。
音場(おんじょう)
音の空間性を表す言葉で、音が鳴っている場所の広さを意味します。ヘッドホンでは音の広がり具合や空間性(音に包まれた感じなど)を表し、一般的にオープンエアー型は広く、密閉型は狭く感じます。またインナーイヤーよりも耳栓型の方が狭く感じることが多いと言われています。音の響きかたにも関係があり、残響時間が長いと広がりを感じ、一方短いとスピーディに感じられます。
音の定位
どの音がどこで鳴っているのかを表す言葉です。音が鳴る方向が右なのか左なのか、前方から聞こえるのか頭上から聞こえるのか、などが音の定位を示していることになります。定位がよいヘッドホンは音場(広さ)さらに明確となりライブ会場や録音スタジオなどと同じにように聞こえることがあります。
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モニターヘッドホン