2010年バンクーバー大会もオーディオテクニカのマイクロホンが全ての競技で使用されました。
カナダで行なわれたバンクーバー大会は大盛況の中で閉幕を迎えました。 特に大会最終日には、カナダチームがアイスホッケーで優勝したこともあり、歓喜する人々やクラクションを鳴らし続ける車とバスが街にあふれるなど、大変な盛り上がりをみせていました。今回のバンクーバー大会において、オーディオテクニカのマイクロホンやワイヤレスシステムがさまざまな競技で採用されました。 ワイヤードマイクは従来大会同様、全ての競技で使用され、ワイヤレスシステムはカーリングやスピードスケート、クロスカントリーで使われました。 ここでは、カーリング会場におけるオーディオテクニカのマイクロホン使用状況と放送の仕組みを中心に、現地レポートをお届けします。
開催地のカナダでは、アイスホッケーとカーリングは大変人気があります。 街はカナダ代表のユニフォームを着たアイスホッケーファンであふれ、カーリング会場は毎試合ほぼ満員という大変な賑わいをみせていました。 カーリングは、カナダでは生涯スポーツとして親しまれており、市民によるカーリングクラブが数多くあります。 また、カーリングの男子決勝と女子決勝の両試合にカナダの首相が参観されていることからも、カナダにおけるカーリング、冬季大会におけるカーリングの位置付けがわかります。 カーリングは1試合につき約3時間前後というユニークな競技で、しかも試合数が多いこともあり、冬季大会の全種目の全放送時間を計算すると、カーリングの放送だけで実に33%もの時間が占められています。
開催地のカナダでは、アイスホッケーとカーリングは大変人気があります。 街はカナダ代表のユニフォームを着たアイスホッケーファンであふれ、カーリング会場は毎試合ほぼ満員という大変な賑わいをみせていました。 カーリングは、カナダでは生涯スポーツとして親しまれており、市民によるカーリングクラブが数多くあります。 また、カーリングの男子決勝と女子決勝の両試合にカナダの首相が参観されていることからも、カナダにおけるカーリング、冬季大会におけるカーリングの位置付けがわかります。 カーリングは1試合につき約3時間前後というユニークな競技で、しかも試合数が多いこともあり、冬季大会の全種目の全放送時間を計算すると、カーリングの放送だけで実に33%もの時間が占められています。
選手の腰に付けられた“AEW-T1000”
ワイヤレス受信機“AEW-R5200”
“AT898”
アンテナと“AT4050”
バンクーバー大会のカーリング会場には「シート」と呼ばれるリンクが4つあり、4試合同時に試合が進行されます。 試合前には、アイスマンと呼ばれるスペシャリストが、じょうろのような物を振りながらシートの表面に細かな氷の粒子を作ります。 会場では選手に装着するワイヤレスマイク、アイスマイクとしてシートの脇に仕込まれたラベリアマイク、観客席上方のアンビエントマイク、カメラマウントのショットガンマイクなどが使用されました。 カーリング会場で設置されたマイクロホンの数量は、合計で110個以上に及びました。選手全員とコーチに装着されたワイヤレスマイク“AEW-T1000”“AT899cW”は、選手の掛け声やミーティングの収音用に採用。 最大40波が同時に使用されました。 シート脇のフォームに設置されたラベリアマイクロホン“AT898”は、ストーンの滑る音とぶつかる音、スイープの音やプレーヤーの動く音の収音に使われました。1シートあたり10個設けられ、会場合計で40個設置されました。 観客席上方に吊り下げられた“AT4050”と“AT825”は、会場の雰囲気を伝えるアンビエントマイクとして使用され、サラウンド音声を伝える役目としても活躍しました。会場内に合計14個設置されました。会場内で使用されるほとんどのカメラには、ショットガンマイクが採用されました。RFカメラには“AT835ST”が使用されました。RFカメラは映像と音声を無線で伝送し、観客席や会場通路を移動しながら、観客席の様子や会場通路などの雰囲気を捉えるために使われました。
“AT825” “AT4050”
カメラにマウントされたショットガンマイク“BP4027”
RFカメラにマウントされた“AT835ST”
アイスホッケー:フェンスに取付“U851RW”とリンク中央に吊り下げられたショットガンマイク
フィギュア会場に設置“AT4050”
アイスホッケー会場では、リンクを取り囲むフェンスにはバウンダリーマイク“U851RW”とステレオバウンダリーマイク“AT849”が設置されました。 また、リンク内の音を収音するためショットガンマイクが天井吊り下げで使用されました。
フィギュアスケート会場でもリンク内の音を収音するため、ショットガンマイクが吊り下げて設置され、ショットガンマイクはカメラマウントとしても使用されました。 観客席上方にはアンビエントマイクとして“AT4050”が設置されました。
サイプレスで行なわれたスキークロス会場では、スキーヤーの音を収音するためコースに沿ってショットガンマイク、ゴール地点にもショットガンマイクが設置されました。
おもにカーリング会場での収音についてレポートしてまいりましたが、カナダでの放送では他の競技も臨場感のある音響、映像になっていたと思います。 オーディオテクニカのマイクロホン、ワイヤレスシステムは事故が許されない現場で使用され、それに応える性能で信頼を得ている事を実感することができました。 機材の準備、輸送など多大なるご協力をいただきました皆様にこの場を借りてお礼申し上げるとともに、この経験を今後の製品開発に活かしてまいります。 [report:ATUS 五十嵐 雅彦]
フィギュアスケート会場でもリンク内の音を収音するため、ショットガンマイクが吊り下げて設置され、ショットガンマイクはカメラマウントとしても使用されました。 観客席上方にはアンビエントマイクとして“AT4050”が設置されました。
サイプレスで行なわれたスキークロス会場では、スキーヤーの音を収音するためコースに沿ってショットガンマイク、ゴール地点にもショットガンマイクが設置されました。
おもにカーリング会場での収音についてレポートしてまいりましたが、カナダでの放送では他の競技も臨場感のある音響、映像になっていたと思います。 オーディオテクニカのマイクロホン、ワイヤレスシステムは事故が許されない現場で使用され、それに応える性能で信頼を得ている事を実感することができました。 機材の準備、輸送など多大なるご協力をいただきました皆様にこの場を借りてお礼申し上げるとともに、この経験を今後の製品開発に活かしてまいります。 [report:ATUS 五十嵐 雅彦]
スキークロスゴール付近に設置されたショットガンマイク
バンクーバー市内