レコードとは
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レコードの種類

形状による違い


レコード形状

LP(Long Play) レコード

直径12インチ (30cm) で収録時間30分、33回転(33 1/3rpm)。1948年に米コロンビアから初めて発売された、現在主流のレコード盤です。それまでのシェラック盤(SP盤)に対し、素材がポリ塩化ビニールとなったことで、丈夫で薄く軽くなり高密度で長時間の録音が可能になりました。長時間録音ができるためLP (long play) 盤と呼ばれています。

シングル・レコード

直径7インチ (17cm) で収録時間5~8分、45回転。RCAビクター社が1949年に発売したレコードで、オートチェンジャーで1曲ずつ連続演奏する用途を想定して企画されました。中央に大きく穴が開いており、ドーナツ盤とも呼ばれました。

EP(Extended Play)レコード

45回転の7インチシングル・レコードのことをEP盤とも言いますが、「収録時間がLP(フル・アルバム)よりは短いが、シングルよりは長い」という「Extended Play」を略してEP盤と呼びます。

12インチシングル

LPと同じ直径12インチ (30cm) サイズでシングル盤同様に片面に1曲だけ収録した物。外周部分にのみ音溝が刻まれているため、シングル盤より音質が優れています。

SP(Standard Play)レコード

初期のレコードのタイプで直径12インチ (30cm) 、収録時間は4~5分、78回転。材質はシェラック(樹脂)製で割れやすいので取り扱いには注意が必要です。1963年に生産終了。SP専用カートリッジが必要です。

材質による違い


ビニール盤(ヴァイナル盤)

現在一般的に流通しているレコードは、ビニール盤(ヴァイナル盤)と呼ばれる塩化ビニール素材を使ったモノです。1940年代以前に多く制作されたSP盤に比べ、耐久性や記録音質が高くレコードの普及に一役買いました。 プレス方法の基本的な流れとして、まずマスター音源を調整した音をカッティングマシンで刻み込み(凹盤)金属メッキをします。そのメッキを剥がして作ったマザースタンパー(凸盤)をつかってプレスしていきます。レコード盤は外側よりも内側の方が高域周波数帯が減衰していく特性があるため、例えば12インチ盤(LPレコード)では外側の溝と内側の溝では外側の方が音質が高くなります。また33回転よりも45回転のモノのほうが回転が早いため録音時に優位な状態となります。

ソノシート

ビニール盤よりも音質の面では劣るもののレコード自体が極めて薄く軽く、さらに大幅に安価で制作できるため、雑誌の付録などに使用されていました。

ピクチャー盤

盤面にアーティストの写真や画像などの印刷した紙を挟みこんだレコードで、プレミアム盤などに使用されます。通常のレコードより重く、音の鮮明さも劣ります。レコードのビジュアル面を重視したディスクです。
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レコードの溝