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Corporate News
2023.09.29
Creator of the Month - Gemma Stack
TwitchストリーマーでサウンドエディターのGemma Stackさん。彼女の作り出すサウンドは、ただ聴くだけにとどまらず、インタラクティブな側面も持っています。Twitchのコミュニティでの愉快なジョークから、Disney+のオリジナルシリーズにおけるサウンドまで、幅広いフィールドでGemmaの才能が光ります。
<サウンドエンジニアとサウンドエディターになったきっかけや、この業界に興味を持つようになった背景を教えてください。>
高校3年生の時に、先生から希望の進学先について考えるように言われました。私は、音楽が好きだったので、音楽関係の進路を希望していました。しかし当時は、映画館でバイトをしていたこともあって、映像業界にも関心を持つようになりました。ある日、バイトの友達から映像メディアの勉強している話を聞きました。それで私も、3年生の終わりに映画・デジタルメディア専攻を志望学科に決めて、結果的に合格しました。大学では、映像メディアに関するさまざまな手法を片っ端から勉強しました。撮影はみんなの憧れで、誰もがカメラの操作をやりたがっていたのですが、私はどちらかといえば引っ込み思案な性格なこともあって、カメラの争奪戦には参加しませんでした。でも、録音機器が出てきたとき、真っ先に手を挙げて、その教材で経験を積むようになりました。元々音楽の知識があったので、すんなり入れたと思います。
<サウンドエディターやサウンドエンジニアという職種になじみのない人が多いと思いますが、普段どのような仕事をしていますか。>
サウンドエディターは、映像に合わせた音響を作ったり編集したりします。それは、映画やテレビ番組、アニメや短編動画、そしてゲームの場合もあります。サウンドエンジニアはもっと技術的な業種で、サウンドのクオリティに関する作業や、音響の収録に携わります。私はフリーランスなので、両方やりますね。
例えば、午前中は制作プロジェクトのディレクターと打ち合わせをします。制作中の映像を音声なしで観て、どんなサウンドが欲しいとか、アイデアを出し合います。その後は、一日中サウンドの素材探しや、録音すべき内容の書き出しなどをします。また、効果音のアーカイブから、プロジェクトに合いそうな効果音を拾い出したりもします。ある程度揃ったら、プロジェクトの映像に音声を合わせていきます。サウンド効果を高めるために、いろんなプラグインを駆使してクリエイティブに工夫を重ねていきます。
<先日、Audio-TechnicaのコミュニティサイトDiscordで、テレビ放送されていたミニシリーズ「The Clearing」のサウンドエディターをしていたとコメントされましたね。当時の様子や感想を聞かせてもらえますか>
The Clearingでは、サウンド編集の師と仰ぐDavid Williamsをはじめ、音響ポストプロダクション業界の重鎮たる人たちと一緒に仕事ができたという意味で、とても貴重な体験でした。彼らが、このシリーズを盛り上げるためのサウンド作りを議論する様子は、圧巻でしたね。目指したのは、オーストラリア独特のさまざまな「音」を、ストレートに自然な形で表現することでした。おかげで、車の効果音を編集するのでさえ、格別に思えました。
<エンターテイメントにおいては、スタジオや収録現場でのプロとしての一面と、自宅で自由に展開する世界の両方の顔を持っていますが、ストリーミングを始めようと思った理由は?>
ストリーミングをやろうと思ったのは、自宅にある小規模のサウンド環境を使ってスキルアップを図る意味で、いろんなプラットフォームで実践しようと考えたのです。Twitchは、自分のもつ創造性をいろんな方法でつなげたり、高めたりするのに理想的なプラットフォームです。ストリーミングをするようになって、Pro PoolsからOBSやAdobe Suiteまで、幅広いアプリケーションで自分のスキルを活かせるようになりました。
学生時代に、友達や先生がソーシャルメディアを活用して、自分の作品を紹介する場を持つよう、しきりにアドバイスをしてくれていました。ストリーミングを始めてから、より深いレベルでいろんな学びがあり、個人的に成長できていると実感しています。
<ご自身のオンラインショップを覗いてみたのですが、そこで見かけた「Flup the Ghosts」というフレーズが気になりました。これにはどんなストーリーがあるのでしょうか。>
私はホラーゲームをやったことがなかったのですが、Twitchの私のチャンネルで、人生初のホラーゲームをストリーミングするという、コミュニティの目標をみんなで決めました。すると、ゴーストに接した時の私の反応を見てみたいということで、みんなの投票によって「ファズモフォビア」に決まりました。あるゴーストに遭遇した時、仲良くなろうと思って、ウクレレを弾きながら歌を歌ったのです。でも、そのゴーストは私の歌が気に入らなかったみたいで、攻撃してきました。それに対抗するために、私は歌い続けたのです。私のチャンネルは「子供でも安心」な場所としてやっているので、下品な言葉を使うわけにいきません。それで、その時に思いついた歌詞が「Flup the Ghosts, I don't the ghost」だったのです。 それから、このフレーズが、私のチャンネルのキャッチフレーズのようになりました。
< プロとして業界で活躍されているので、さまざまな機材に触れてきたと思います。仕事を始めた当初に揃えた機材は、どのようなものでしたか。また、最近使った機材で、自分でも欲しいなと思ったものはありますか。>
まず、いつも持ち歩いているのはモニターヘッドホンです。これは、いろんなツールの中でも中心的な存在で、機材としては必需品ですね。家にいても、スタジオや現場にいても同じです。バイアスのない、バランスの優れたサウンドを確保するよう心がけています。自宅ではATH-M20xをストリーミング用に使っています。スタジオで使うのは、ATH-M60xです。
マイクについては、いろんな場面で安定したパフォーマンスを発揮できる、オールラウンドなマイクが私の好みです。自宅用としてAT2040を使っていますが、このマイクは室内のノイズを抑えつつスムーズで温かみのある音質を実現できる、すばらしくダイナミックなマイクですね。効果音の録音から、音楽やストリーミング中の会話のライブ録音まで、幅広く活躍しています。このマイクで音源を録ると、編集がとてもスムーズです。
<自宅での録音では、プロのスタジオや収録現場にはない様々な要因がサウンドのクオリティに影響しますが、自宅環境でクオリティの高いサウンドを実現する秘訣は何でしょうか。また、現在の環境についても教えてください。>
私にとって一番大事なのは、どこにいても、バイアスのない、できる限りくっきりした音を捉えることです。また、信頼のおける安定した機材も必要です。学生時代や見習い時代、先生からずっとAudio-Technicaを勧められてきました。ストリーミングでは、Audio-Technicaのヘッドホンで自分の声を常にチェックするようにしています。また、マイクAT2040をオーディオインターフェースに接続して、モニタリングしながらDAWでミキシングしています。
<現在進行中のプロジェクトや、今後予定しているイベントがあれば教えてください。>
お話しできる極秘プロジェクトなんかがあればいいのですが、とにかく今後の活動に注目してもらえるといいですね。今のところは、フリーランスとしての映画やテレビの仕事と、Twitchの両方に全力で集中しています。
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