プールサイドで過ごしたあの夏をもう一度。どこか物足りない日々の生活に捧ぐ、1980・90年代を感じるプレイリストで、いつでもどこでも“あの夏”をノスタルジーに体感しよう。
テーマは“80・90年代のサマーバケーション”。オンラインラジオ局
この2年ほどは、休暇があっても旅をあきらめ、クラブパーティーをあきらめ、海やプールを諦めた夏だった。サマーバケーションって当たり前じゃなかったんだな…。どこか浮かない気分で不完全燃焼な夏を過ごした人も多かったことと思う。
ところでこの「パッとしない夏」は、コロナ禍以前にもあったらしい。スコットランドの寒さ厳しいハイランド地方で、ある雨の多い夏、同じく物足りない夏を過ごした人物マーティー・ベルはチームを組んでオンラインラジオをスタート。バーチャルバケーションを過ごすことができる「Poolsuite FM」だ。いまの時代にぴったり…。
世界感はマーティーの言葉を借りれば「アメリカンサマードリームが映しだされる、VHSで録画した80年代のビーチムービー」。この響きだけでもノスタルジックな甘酸っぱさが脳に心にジワジワ。
「オンラインラジオ局」という設定の同アプリには6つのチャンネルがある。それぞれ、Poolsuite FM、Friday Nite Heat、Latest 20 Tracks、Indie Summer、Hangover Club、Tokyo Disco(東京もある!)。各チャンネルテーマで80年、90年代を思わせるプレイリストが配信されている。
たとえば、「Friday Nite Heat」では主にハウスやディスコなどのダンスミュージックが流れる。金曜の夜の仕事終わりにフラっとクラブに立ちより、そのまま朝まで遊んでいくような選曲。「Tokyo Disco」では、80年代に日本で流行したシティポップのディスコ・エディットが中心。その日の気分に合わせてチャンネルを選局しよう。
「Poolsuite FMは、太陽がけっして沈まないバーチャルバケーションにあなたを誘う。ウルトラ・サマー・ミュージック・プレーヤーです」。夏の太陽と、サマーバケーション特有のあのドキドキ感を味わいたくなったら、自分の部屋にあの頃のプールサイドを呼びよせてみたい。
Eyecatch image: Yu Takamichi (HEAPS)
Words: Ayumi Sugiura(HEAPS)