不快な騒音を打ち消して集中や安眠の手助けをしてくれるホワイトノイズは、ご存じの方も多いと思います。
今回ご紹介するのは、リラックス効果があると注目されているピンクノイズ。
iTunesなどの音楽ダウンロードサービス、動画サイトやアプリで気軽に聴くことができます。
ホワイトノイズと同じノイズの一種ですが、どのような違いがあるのでしょうか。
ピンクノイズの全貌に迫っていきます。
ピンクノイズとは?
ピンクノイズ(Pink noise)はノイズ(雑音)の一種で、音のエネルギーと周波数が反比例するノイズのことです。具体的には「ザー」という強い雨や滝の音などと表現されることが多いです。また、どのオクターブ域でみても大きさが同じ音なので、⾳響調整や音響測定の時に使われることがあります。
同じ周波数成分*を持つ光がピンク色に見えることから、ピンクノイズと呼ばれています。
*一番大きな波の周波数(正弦波)以外の波の周波数のこと
ピンクノイズとホワイトノイズの違い
あらゆる周波数成分を均一に含んでいるホワイトノイズには、一般的に騒音と感じる周波数の音も含んでいるので、騒音を打ち消す効果があります。
換気扇やテレビの砂嵐のような「サーッ」「シーッ」「ゴーッ」という音が特徴です。
それに対しピンクノイズは周波数に反比例して、高い周波数の音ほど弱くなるノイズです。
強い雨や滝の音のような「ザー」という音が特徴で、ホワイトノイズよりも低い音に聞こえます。
それでは、実際に2つのノイズを聴き比べてみましょう。
ピンクノイズの効果
周波数に反比例するピンクノイズですが、この反比例は「1/fゆらぎ」(エフぶんのいちゆらぎ)と言います。1/fゆらぎは日常や自然界にも存在するゆらぎで、具体的には鼓動の間隔、小川のせせらぎ、ろうそくの炎の揺れ方、スカートの揺れなどがあります。
人間の身体も1/fゆらぎを有しているため、共鳴して精神が安定しリラックス効果があると考えられています。
ピンクノイズの聴き方
いくらリラックスしたいからといって長時間聴くのは避けたほうがベターです。
人間の脳は周囲の音を常に忙しく処理しています。もちろん眠っているときも。
長時間ノイズを聴き続ける事によって、脳がエネルギーを余分に消費し、脳に負荷をかけることが懸念されるからです。
まずは30分や1時間程度の短時間から、50db*程度の音量で試して、それからはお好みで聴くのがおすすめです。
*具体的には静かな事務所の中や家庭用エアコンの室外機(直近) 程度の騒音
自分に合ったノイズを使い分けよう
多忙なビジネスパーソンや学生は集中力が必要とされる場面が多々あるかと思います。周囲の騒音に気を取られて仕事や勉強に集中できない時は、試しにホワイトノイズを聴いてみてください。騒音が気にならなくなって、より高いパフォーマンスを発揮できるかもしれません。
家事などで疲れて落ち着いた時間を過ごしたい時は、ピンクノイズを聴いてみませんか。
心地よいゆらぎを持った音でリラックスタイムを過ごしましょう。
Words: neu inc.