今、世界的な再注目の最中にあるアナログ・レコード。 デジタルで得られない音質や大きなジャケットなどその魅力は様々あるが、裏面にプロデューサーやバックミュージシャン、レーベル名を記した「クレジット」もその1つと言えるだろう。
「クレジット」――それは、レコードショップに並ぶ無数のレコードから自分が求める一枚を選ぶための重要な道標。 「Credit5」と題した本連載では、蓄積した知識が偶然の出会いを必然へと変える「クレジット買い」体験について、アーティストやDJ、文化人たちが語っていく。 あの人が選んだ5枚のレコードを道標に、新しい音楽の旅を始めてみよう。
ハマ・オカモトが考える「アナログ・レコードの魅力」
手に持った時の大きさ、重さ、匂い。
“所有している” と実感できるところです。
ハマ・オカモトが「クレジット買い」した5枚のアナログ・レコード
Robert Palmer『Sneakin’ Sally Through The Alley』
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ミーターズ(The Meters)の面々やリトル・フィート(Little Feet)のローウェル・ジョージ(Lowell George)、その他にも素晴らしいラインナップがクレジットに名を連ねる名作です。
ISLAND時代のロバートパーマー(Robert Palmer)は全作素晴らしいですね。
BARBARA ACKLIN『Someone Else’s Arms』
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ハイファイレコードストアのミックスCDで知りました。
スパイラル・ステアケース(Spiral Starecase)の名曲カバー、「More Today Than Yesterday」が収録されている本作。
上記ナンバーにおけるバーナード・リード(B)のプレイに腰抜かしました。
井上堯之/星勝『太陽を盗んだ男』
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2人の連名で既に内容の充実さは明白ですが、映画そのもののエネルギーも凄まじいので忘れられない1枚です。
見つけた時は嬉しかったなあ。
岡村靖幸『聖書(BIBLE)』
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アルバムバージョンではなくシングルバージョンで聴ける “規則正しい乱れ打ち” なベースラインが大好きです。
SHAMBARA『SOLID DANCE』
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櫻井哲夫氏、神保彰氏のリズム隊という “クレジット面(づら)の強さ” はもちろんなのですが、短命だったこのバンドのB面のこの曲が聴いた当時の僕には本当に衝撃的で、それからというもの事あるごとに聴いて、この手の演奏のヒントを得続けています。
ハマ・オカモト
OKAMOTO’S
1991年東京生まれ。 ロックバンドOKAMOTO’Sのメンバー。
ベーシストとして様々なミュージシャンのサポートも行い、2013年に日本人ベーシスト初の米国フェンダー社とエンドースメント契約を結ぶ。
ラジオやテレビ・雑誌など各方面でレギュラー番組を担当し、あらゆるフィールドで活躍する。 2020年5月には自身のムック本「2009-2019 “ハマ・オカモト” とはなんだったのか?」を発売。
2022年7月には、「90’S TOKYO BOYS IN HALL SPECIAL~アフタースクール~」と題し、ホール公演としては最大動員数となるNHKホール公演を開催し、総合演出も務めた。
また2024年1月には、アニメ「アンデッドアンラック」エンディングテーマ曲「この愛に敵うもんはない」をリリース。 その活動の勢いは止まることを知らない。
TOKYO FM『THE TRAD』のパーソナリティを担当中。 音楽ナタリーで細野晴臣とneveryoungbeachの安部勇磨との鼎談連載「細野ゼミ」開講中。 レギュラー番組『ハマスカ放送部』(テレビ朝日)、『沼にハマってきいてみた』(NHK)放送中。
OKAMOTO’S
Label : Sony Music Labels
Coordination:Yuki Tamai
Edit: Yusuke Ono