アメリカ・ロサンゼルス周辺で2025年1月7日に発生した山火事から10日が経過。高級住宅地として知られるパリセーズ地区だけでなく、イートン、ケネス、ハースト、リディアなどの地区でも火事は広がり、現在も鎮火作業が続けられています。

近年のロサンゼルスは、音楽の街としての特色が一層濃くなり、世界中から優れたミュージシャンが集まることでジャンルを越えたコミュニティが形成されていました。

Always Listeningでは、そうしたロサンゼルスの地で生まれている音楽や文化をさまざまなかたちで取り上げてきました。彼らの口から語られる、シーンのオープンマインドで豊かなあり方は世界を見渡しても稀有なものであり、火事によって失われた文化的な損失は計り知れないものであると考えます。

現地では、住居だけでなく、レコーディングスタジオやリハーサルスタジオなども被災し、音楽活動の継続が困難な状況に追い込まれている人々が数多く存在します。

本記事では、現地のミュージシャンや音楽関係者を支援している団体とその寄付先を紹介します。

MusiCares Relief Fund

MusiCaresは、グラミー賞を主催するThe Recording Academyが運営する音楽家支援のための基金です。音楽コミュニティに所属する人々に向けて、医療・福祉サービスのセーフティーネットを提供しています。現在、ロサンゼルスの山火事で被災したミュージシャン向けに経済的支援を行っています。詳しい支援内容、支援対象者についてはこちらから。

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Sweet Relief Musicians Fund

1992年に多発性硬化症と診断されたシンガーソングライターのビクトリア・ウィリアムズ(Victoria Williams)を支援するための慈善事業としてスタートしたSweet Reliefは、その後、支援を必要とするすべてのプロミュージシャンのための一般基金として発展しました。同基金では現在、ロサンゼルスとその周辺地域の火災救援活動のための義援金と支援申請を受け付けています。

集められた資金は、音楽関連機器の損失や火災に関連する医療費、その他の生活に必要な費用の援助に充てられるとしています。

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We Are Moving The Needle

We Are Moving The Needleは、女性のレコーディングエンジニアやオーディオエンジニア、プロデューサーなどを支援する非営利団体です。同団体では、ロサンゼルスの山火事で被災したプロデューサー、エンジニア、クリエイターにフォーカスした支援を提供するための基金を新たに立ち上げています。

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Entertainment Community Relief Fund

1882年に設立されたEntertainment Community Relief Fundは、パフォーミングアーツとエンタテインメントのプロフェッショナルのためのセーフティネットを提供する団体。ロサンゼルスの山火事の被災者向けに緊急経済支援を実施しています。

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Guitar Center Music Foundation

楽器に関する助成金や寄付を通じて、音楽教育やミュージシャンのキャリアを支援しているGuitar Center Music Foundationも、今回のロサンゼルスの山火事によって楽器や機材を紛失した人々に向けて、楽器の交換支援を行っています。

同団体への寄付はこちら

その他、支援のための情報ソースやボランティア情報、一般的な寄付先の情報については、サンタモニカ大学が運営するコミュニティラジオ「KCRW」のサイトにて随時情報が更新されています。

また、クラウドファンディングプラットフォームなどで支援を募っているロサンゼルスのミュージシャンやアーティスト、音楽関係者の情報がまとめられたスプレッドシートも公開されています。

※シート内の情報は有志によって記入されているもののため、内容の信頼性等が保証されているものではありませんのであらかじめご注意ください。

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Words & Edit:Kunihiro Miki
Photo:Jake Viator
Cooperation:dublab.jp

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