レコードやアナログって、流行ってるけど実際どうなの?「円盤好子のアナログジャーニー」では、レコードの魅力をビギナー目線でお伝えしていきます。
第4回のテーマは「2020年代産のLPレコード」。 レコードといえば “昔の名曲が多くてよく知らないと楽しめなさそう” “音楽に詳しい人しかわからない” というイメージから「とっつきにくい」と感じている方も少なくないのでは…。
そんな懸念をこのコラムで少しでも解消できたらと思います。 ここ数年の間にも、素敵なレコードはたくさん発売されているのです。
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円盤好子のアナログジャーニー ~RECORD STORE DAY~
こんにちは、円盤好子です。 前々回は中古レコードの良さについて考えてみました。 知れば知るほど、「そうだったんだ~」という発見があります。 しかしふと、”そもそもレコード=古い” “レコード=知らない曲“ というイメージを持っている人がまだまだ多いのでは?という疑問がわいてきました。
「レコードは気になるけど、知ってる曲がないよ。 」と思っている方、ぜひ好きなアーティストのレコードが発売されていないかチェックしてみてほしいのです。 レコードと一緒で再ブームがきているカセットも同じですね。
CDや配信音源を発売しつつも、レコードやカセットテープの音源も出しているアーティストが近年増えています。
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2020年代に発売されたレコード、と書きましたが2種類に分けてみます。 1つ目が、初めて発売されたレコードです。 国内外問わず、本当に多くのアーティストが新曲をレコードで発売しています。 配信・サブスクの利用者が増え、配信限定発売の曲が出てくるようになっていましたがここ数年で、CD・配信に加えレコードを一緒に発売するケースが増えているようです。
そして2つ目がリイシュー盤です。 すでに発売されたレコードを、新たに製造し再発売されたレコードのことを「リイシュー盤*」、「再発盤」と呼びます。 その中でもさらにいくつかの種類に分かれますが、過去にCDやレコードなどで発売されていた楽曲の再販になります。
今回は1つ目に挙げた、2000年代発売音源のレコード盤を会社の倉庫から探してきました。 (この倉庫には歴代のオーディオテクニカ社員たちが買い集めたあらゆるジャンルのレコードが山のように収められています!)たくさん気になる作品がありましたが、この2枚に決めました。 どちらも好きなアーティスト、そして聴き馴染みのあるアルバムなので選んでみました。
まずは『BADモード』!こちらのアルバムは以前からCDで聴き込んでいたのですが、レコードでは初めて聴きます。 このジャケットの雰囲気がすごく好きなのですが、レコードのサイズで見るとよりセンスを感じます。 息子さんの無邪気な後ろ姿が映えてますね!
子供のころ家族でドライブに行くとよく宇多田ヒカルさんのアルバムがかかっていました。 その影響か、今でも大好きなアーティストの1人です。
せっかくなので、オンラインストア限定販売のワイヤレスレコードプレーヤー「AT-LP120XBT-USB」を使います。 宇多田ヒカルさんのCDはとても良い音だなあと思っているのですが、レコードだとどういう違いがあるのか。 聴いてみましょう。
(「BADモード」を試聴)
レコードで聴くと、聴き込んでいたCDとはまた違う音を楽しめました。 言葉で音を表現するのは難しいのですが、より丸みを帯びるといいますか…暖かい音になっていると私は感じました!
レコードの音をこちらでお聞かせすることはできませんが、楽曲はYouTubeにて聴くことができます。 いつか機会があったら、レコードと聴き比べてみてください。
さて次は私の最も好きなバンドMAN WITH A MISSIONの『MAN WITH A MISSION』を再生します。 こちらもCDは持っていて、聴き込んでいるアルバムなのですが、レコードが出ていたとは知りませんでした…。 「レコードで所有する」というのもまた違う特別感があって良いものです。
(「MAN WITH A MISSION」を試聴)
レコードで聴くロックサウンドも良いですね!特に低音の部分をじっくり聴いてみました。 音がしっかり出ていて、より心地良い立体感のある音に感じました。
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レコードに興味はあるけど、”何から手をつけよう?” ”ジャンルとかよくわからない…” “どう選べばいいのかわからない!” そんな方は馴染みのある曲のレコードを聴いてみると、違いがよりわかって楽しめるのではないでしょうか。 好きなアーティストやいつもCDや配信で聴いているあの曲がレコードで発売されているかどうか、ぜひ調べてみてください!もしもお友達の好きなアーティストがレコードを出していれば、その人へのギフトにしてもいいかもしれませんね!レコードプレーヤーを持っていなくてもアートワークとして楽しめます。
好きなアーティストでなくても、誕生日に発売されたレコードやその人が犬好きなら犬のアートワークを探してみるのも素敵かも…?オンリーワンなレコード、いいかもしれない。 来週はギフトとしてのレコードをご紹介します。 では!
Words & Photos:SUKIKO.E
Illustrator:Tatsuya Hirayama
Direction:May Mochizuki